熊本地震で被害を受けた子どものメール相談

子どもに関するメール相談のお知らせ

日本小児精神神経学会理事長  宮本信也

日本小児心身医学会理事長  村上佳津美

日本発達障害学会会長     菅野 敦

日本LD学会理事長      柘植雅義

(順不同)

昨今、我が国では大きな災害が度重なり、大きな影響を受けた子どもたちへの対応に関心が向けられています。現場で支援する中で対応に難渋することもあり、広く専門職からの助言が必要となることが想定されます。

この度、私たちは4医学会で協働して、被災した子どもたちへの支援活動として、子どもたちに関わられている方々からのご相談をメールでお受けする活動(メール相談)を実施させていただくこととしました。

本メール相談の特色は、被災地以外の方々からのご相談もお受けする点です。災害後にさまざまな支援が実施あるいは計画されますが、子どもたちが転居・転校した地域で十分な支援体制が整うまでには、時間がかかります。

本メール相談は、避難してきた子どもたちに関わっておられる方々へもお役に立てていただきたいと考えております。日本中、どの地域でもかまいません。

被災した子どもたちと接しておられる中で疑問に思われたこと、不安を感じられたこと、対応に迷われたことなど、ご相談いただければと思います。

相談について

【1.対象】
このメール相談は、この度の熊本県・大分県を中心とした震災(熊本地震)を経験した子どもたちに関わっておられる方々を主な対象としています。例えば、学校の先生方、心理職の方々(スクールカウンセラーなど)、保健師さん方、地域の医療機関の方々、療育機関の方々、児童相談所の方々などです。仕事や役割として子どもたちに関わっておられる方は、どなたでもご利用いただけます。

なお、大変申し訳ありませんが、諸事情により、子どもさんご自身や保護者の方からのご相談は受け付けておりませんのでご理解いただけますようお願いいたします。

【2.相談内容】
被災した子どもたちに関することでしたらどんなことでもご相談いただけます。
行動や心理面で気にかかることの相談を主に受け付けますが、その他、発達に関すること、身体の病気のこと、親子の関係のことなど、気になることがありましたらご相談いただいてかまいません。

【3.相談手順】
以下のアドレスにメールでご相談をお寄せください。 なお、ご相談の際はお名前等が必要です。 匿名の相談は受け付けませんのでご注意ください。 また、相談者の個人情報は必ず守られます。

相談先アドレス:thk-s@umin.net

必須事項:相談メールには以下の事項を必ず入れてください。
相談される方の氏名、職種(教員、保健師、小児科医など)、所属(勤務先等)、連絡先(住所等)

【4.相談体制について】
現時点では、このメール相談は以下の4つの学会が共同で行います。

・ 日本小児精神神経学会:子どもの発達・行動の問題や親子の問題などに関する実践や研究活動

・ 日本小児心身医学会:子どもの心身症や関連病態(不登校など)に関する診療・予防の推進、および子どもの心理・教育・社会的背景を改善するための研究・情報発信活動

・ 日本発達障害学会:乳幼児期から成人期までの発達障害に関する実践や研究活動

・ 日本LD学会:発達障害に関する実践や研究、特に教育領域における活動

この4学会はいずれも、医療・看護・保健、教育、心理、療育・リハビリ、福祉などの多様な領域の多彩な職種の会員から構成されております。
相談をお受けするのは、4学会会員で守秘義務を持った職種の者です。
相談に関して、相談者や相談内容についての秘密は守られますのでご安心ください。

【5.確認事項】
1)回答内容
ご相談に対する回答は、唯一絶対のものではなく、ご相談いただいた事柄に関する一つの考え方を示したものとお考えください。子どもたちへの実際の対応に関しては、回答も参考にしていただきながら、ご相談なさった方のご判断で行っていただくことを前提としております。

2)相談状況の公表
相談される方は、以下の事項につきご了解いただけますようお願いいたします。このメール相談につきましては、4学会や関連学会等で相談状況を報告し、学会誌に概要を報告することになっております。報告される内容は、相談者の職種内訳、相談内容の内訳などです。いずれも、集計した項目や件数を報告するもので、個別の相談内容の詳細が公表されることはありません。

3)メール相談の周知
本メール相談をご存じの方が、お知り合いの方々に本メール相談についてお知らせいただくことは自由にしていただいてかまいません。

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